オランダを歩くときは
到着は夜遅かったにもかかわらず、ホストファミリーが温かく迎えてくれた。
ホストファミリーは若いご夫婦で、ご主人はオランダ人で奥さんはインドネシア人。あとかわいい柴犬が一匹。
ご夫婦とも見るからに気さくで優しくて穏やかな人で、そのおかげでスッフィーは一年間楽しく生活できたのだなとすぐに理解した。私は7年前から全く英語力が成長していないので、とりあえず丸暗記しておいた感謝を伝えるための文言をどうにか伝えると、なんとか通じたようだった。
ホストファミリーとは言ったが、ホームステイとはちょっと違う。食事が出るわけではなく、おうちの使ってないひと部屋を貸し出しているといった感じ。
部屋に入ると大きなベッドと机、窓際にはソファーとサイドテーブルがあり備え付けの洗面所があった。
また、部屋の前には冷蔵庫、電子レンジ、コーヒーメーカー、洗濯機などがあり自由に使うことができる。
バストイレはおうちの方と共用で、キッチンも「使いたいときはいつでも使っていいわよ」と言われているらしい。

めっちゃいいお部屋じゃん!
快適そう~

窓からの景色もいいし、何不自由ない暮らしだったよ
ちなみに靴は玄関で脱いでスリッパで生活するスタイル。最近は欧米でも土禁のおうちが増えてきているらしいが、この家に関しては奥様がインドネシアの人だからなのかもしれない。
その日は飛行機でそれなりに寝ていたけれど、熟睡はできなかったのが幸いしたのか、ふかふかのベッドで普通に朝までぐっすり眠った。

え、これもしかして
早くも時差ボケ克服じゃない?
非常にうまくいった。幸先のいいスタートだ。
さて、この日はミッフィーめぐりと称して朝からアムステルダムに行き、午後はユトレヒトに移動することになっていた。相変わらずの弾丸っぷりである。
家を出てまずは最寄り駅まで歩く。田舎町ののんびりした風景だが、日本の田舎町とは違い、土地がどこまでも平坦だ。もちろん山など見当たらない。
水路が流れ広々とした公園のような美しい街並みを眺めながらぼーっと歩いていると、スッフィーに「そこ自転車道だから!」と怒られた。
なるほど、道路には車道と歩道と自転車道があるらしい。さっきも言った通りオランダはどこに行っても平坦だから、とにかく自転車で移動する人が多い。都会では自転車道にはたいてい自転車マークの標識が出ているからわかりやすいが、こんな田舎道にも自転車道があるとは。

これぱっと見、どっちが自転車道でどっちが歩道かわかんないじゃん!

まぁそれは・・・そのうちわかるようになるよ!

ええ・・・難易度高。ほかにもいろいろと注意があった。

日本と違って歩行者はそんなに優遇されてないから、歩くときはとにかく車と自転車に気を付けて!あとトラム(路面電車)も!みんな結構スピード出てるから!それから前から来た人とすれ違う時は右によける!
オランダでは車両は日本と違い右側通行である。
子供のころから自転車に乗っていて交通教育がきちんとなされているからか、歩く時でも右側通行が身に染み付いているらしい。
なので、人とぶつかりそうになったらみんな右によけるらしいのだ。お互いが同じ側によけて気まずい思いをすることはオランダでは皆無なんだと。
別の日に人通りの多いところで、やや右前から来た人を左によけてやり過ごすと、

今のは右によけた方がスムーズだったよ
と言われ、ちょっとイラっとしたのは黙っておくとしよう(笑)。
さて、まずは電車に乗りアムステルダム南駅を目指す。
