ザーンセ・スカンス木靴工場

危ない目には遭ったが、観光をやめる気はさらさらない。まあさすがに今しがたの出来事に平常心ではいられないが。

道なりに進んでいくと、何やらカラフルに飾られたかわいらしい建物が現れた。その前には人が入れるくらいの大きな黄色い木靴のオブジェが置いてある。

ヨッフィー

あっ!これ黒木瞳が入ってたヤツだ!

折しも、その2か月くらい前だっただろうか、NHKでミッフィーとブルーナさんを紹介する番組が放送され、案内役の黒木瞳さんがオランダを訪ねていたのだ。

その時、番組冒頭の一瞬ではあったが、この木靴に入っておどけている黒木瞳を私は見逃さなかったのだった。

とりあえず木靴に入って撮影するのは後にして、まずは店内に入ってみることにした。

さっそくサプライズがあった。

ヨッフィー

ミッフィーだ~~~かわいい~~~!!!

スッフィー

きゃ~~~かわいすぎる~~~!!!

台座もあって、私たちの身長よりもはるかに大きいミッフィーのお出迎え。

そのミッフィー、いや、ナインチェは、オランダの民族衣装を着て黄色い木靴を履き、ほんのり頬にピンクのお化粧をしていた。思わぬところでの遭遇に私たちは興奮を隠しきれない。

もうさっきの怖かった出来事はどこかに消し飛んでしまっていた。ミッフィー・マジック。

さらに奥に進むと、木靴を製造する様子が見られる工房があって、その正面には天井から壁から、色とりどりの木靴がびっしりと並べられて販売されていた。木靴以外の売り物もたくさんあって、ミッフィーのグッズも結構ありそうだ。眺めてるだけでもウキウキ楽しくなってくる。

そもそも木靴は、海抜が低くて湿地が多いオランダの地で重宝されたものらしい。現在では外で履いて歩く人はさすがにいないが、庭仕事をする時などには愛用されているそうだ。

私たちはここでお土産を物色することにした。残念ながら本物の木靴は持って帰るにはかさばるし重いので、木靴のマグネットや小さな木靴に収納する靴ブラシなどを買った。ミッフィーの絵が描かれた木靴型の貯金箱もゲット。

お土産選びに満足すると外に出て、黒木瞳の木靴に代わる代わる入っては写真を撮りまくった。建物の壁面にもカラフルな木靴が飾られ、地面には大きめの木靴が固定されていて、そこに足を入れて写真が撮れるようになっていた。さぞインスタ映えすることだろう(インスタやってないけど)。

木靴工場を離れると、風車が立ち並ぶ場所を散策。ヤギや羊、カモや白鳥などがのんびりくつろいでいる。カモがとてもかわいかったので近づいてしゃがむと、カモたちもこちらの方に向かってくる。

ヨッフィー

ごめーん、エサは持ってないよ~。

スッフィー

人懐っこいねぇ~。

風車、可愛い建物、運河、いろんな動植物。私のイメージしていた牧歌的風景のオランダがそこにあった。

さんざん写真を撮って満足した私たちは、ザーンセスカンスを後にした。
他にもチーズ工場などの施設があり楽しいことはわかっていたが、私たちには次なるミッションがある。

ヨッフィー

さあ行くか、ユトレヒトへ。

黒木瞳の木靴に入ってはしゃぐ。