オランダのバスに乗ろう
ホテルの部屋に入る。安宿なので特に期待してはいなかったが、まあ予想通り、日本のビジネスホテルと大差ない。
でも壁紙の柄や水回りのデザインなどから、そこはかとなくオランダのスタイリッシュなセンスが香る。
ダブルサイズのベッドの横に、シングルの補助ベッドが無理やり設置してあった。
いいよ、スッフィーが広いベッド使いなよ。
わーい。
金を出しているのはスッフィーだから当然のように譲る。私は横になれればどこでもいいのだ。
バスルームをのぞいてみる。洗面台とトイレが一緒になっていて、ガラス張りのドアの向こうがシャワールームになっている。もちろんバスタブはない。
ボディソープ・・・らしきものが設置してあるが、シャンプーやコンディショナーは見当たらない。
ねえ、これ「ヘア&ボディウォッシュ」だって。
全身シャンプーってやつか。(さすが安宿)
安宿に泊まる予定で抵抗のある方は、自前のシャンプーなど持っていく方がいいですね。私は気にならなかったけど。
さて、ゆっくりしているヒマはない。
時計を見ると17時半になろうとしていた。ゴッホ美術館のeチケットの予約時間は19時だ。
一日で美術館巡りとオーケストラ鑑賞のコンプリートはさすがに無理と判断して、この到着した日の夜にゴッホ美術館だけねじ込んでおいたのだ。
そして、外出する前に、フロントに行ってやらなければならないことがあった。
We'd like to buy "One day ticket" of tram and bus.
オランダには旅行者に優しいチケットがある。
- GVB ride ticket・・・GVBと書いてあるバス・トラム・メトロに乗り放題のタッチ式の紙製ICカード。
(24時間券…€8、48時間券…€12.50、72時間券…€19、96時間券…€24.50) - I amsterdam City Card・・・GVBのバス・トラム・メトロに加え、ゴッホ美術館など38の美術館が無料になる。ほかにも割引あり。
(24時間券…€60、48時間券…€80、72時間券…€95、96時間券…€105)
私たちはGVBのライドチケットに大変お世話になった。駅などに設置されている自動券売機でも買えるし、24時間券なら大抵はホテルのフロントで買うことができる。(I amsterdam City Cardのほうは元が取れるか怪しかったので、やめておいた。)
さっそくGVBのチケットを使ってバスに乗ることにした。バス停はホテルの目の前にあった。
22番のバスに乗って、いったんアムステルダム中央駅まで行く予定。
道路の反対側にあるバス停に着くや否や、すごい勢いでバスが滑り込んできた。車体が2つ連結してるバスなのでとても長い。
わ、もうバス来た!はや!こわ!なが!
てかこれ乗れるの?
えっとえっと、22番じゃないけど・・・
アムステルダムには行きそうじゃない・・・?
じゃあ乗ろっか・・・と決断したときには、バスはもう走り去っていた。
こっち見るからに観光客なんだからさ、もうちょっと待っててくれてもよくない???
幸い次のバスもすぐに来たので、今度こそは「乗ります」という強い意志表示をしながら乗り込んだ。
ピッと読み取り機にタッチして乗り込むと、連結している後ろの車両の方に行き座った。
行先と現在地を示すモニターが車内3カ所くらいについている。これを見てれば乗り過ごすこともなさそうだ。
乗客はあまり乗っていなかった。