ゴッホ美術館へ

アムステルダム中央駅前からトラムの2番か5番で、20分ぐらい乗ってVan Baerlestraat駅で下車する。

ファン・ゴッホ美術館は目の前だ。

普段は17時で閉館するが、金曜日だけは21時まで開館している。もう19時だというのに、かなりの人で賑わっていた。当然、事前に予約してないと入ることはできない。

音声ガイドを借りることにした。カタコトではなくちゃんとした流暢な日本語で解説してくれる。

そして、その心地いい声色のガイドを聞きながら、私は気を失いかけていた。

ここにきて、飛行機でほとんど眠れなかったことのツケがやってきたのだ。

ヨッフィー

・・・・・・

スッフィー

・・・・・・

スッフィーお前もかい。

そりゃ出発の朝は4時起きだったし、今は日本時間にすると次の日の夜中3時だ。ほぼ丸一日ろくに眠ってないのだから当然よね。

ゴッホ美術館内部はわりと順路がしっかり決められていて、人々の歩く方向は同じだ。写真撮影も禁止。が、有名な絵が近づいてくると、いったん人々の流れが滞る。ちょっとでも立ち止まると膝から崩れ落ちそう。

それでも「ひまわり」「馬鈴薯を食べる人々」「アーモンドの花咲く枝」などの有名どころはしっかり見ておかなきゃ!と、自分の頬をつねりながらなんとか意識を保った。

「ひまわり」は私が想像していたものと若干違って疑問に思ったが、ゴッホって「ひまわり」という作品だけでもめっちゃたくさん描いてるのね。

他に印象に残ったのは、ゴッホが実際に使った絵具の展示だったかも。

もっと真剣に、絵を描き始めてから最後自殺に至るまでのゴッホの気持ちの変遷とかをくみ取りながら丁寧に作品を見られたらもっと意義深いものになっていたであろうが、その時の私ではとても無理だった。

最後におみやげコーナー。特に「ひまわり」と「アーモンドの花」グッズがいっぱい。メモ帳、メガネケース、クリアファイル、トートバッグなどなど。かわいいグッズがいっぱいあったが、たぶん他所でも買えそうだな、と思いこの日は見るだけにとどめる。

そんなこんなでどうにか途中で倒れたり周りに迷惑をかけることなく、気力でゴッホ美術館全館を踏破した。

ヨッフィー

よし。帰って寝よう。

本当はどこかのレストランで食事でもしたいと思っていたのだが、二人とも限界が来ていた。

トラムに乗り込む。とてもスタイリッシュ。